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今回は セール・アンド・リースバック取引 の仕訳方法について解説します。
本記事の内容
セール・アンド・リースバック取引とは? セール・アンド・リースバック取引のメリット セール・アンド・リースバック取引の仕訳方法
セール・アンド・リースバック取引とは?
リース取引に係る税務上の分類方法と仕訳方法について解説します
相談・問い合わせ
まずは、リースバックを行なっている金融会社やリース会社に連絡をとり、問い合わせをしましょう。
業者にもよりますが、 セール&リースバックでの資金調達は早くても2週間〜1ヶ月程度かかります ので、資金ショート間近になる前に早めに相談しましょう。
STEP2. 資産の簡易的な査定
資産の簡易的な査定を行います。早いところであれば数日で査定が出ることもあります。
この査定金額はあくまで簡易的なものなので、最終的な調達金額ではありませんので注意してください。
STEP3. 面談・現地調査
面談および現地調査を行い、正式な資産の買取価格を提示してくれます。
資産の正式な査定に加え、リース期間や買い戻し予定、現在の財務状況などのヒアリングも行います。
STEP4. 契約・支払い
資産売却と資産を借りる2種類の契約を結びます。
契約締結後に所有権が買い主に移り、購入代金が支払われます。
セールアンドリースバックに関するQ&A
セール&リースバックに関するよくある質問にお答えします。
Q. 売却予定資産に抵当権が設定されている場合は? 抵当権が付いている不動産等をセール&リースバックする際、手続きが面倒になります。
抵当権付き不動産をセール&リースバック
買い主はその不動産を担保に銀行から融資を受ける
融資金額を売主に支払う
売主は銀行へ繰り上げ返済して抵当権を抹消する
売主は買い主にリース料(融資返済分含む)を支払い買い主は銀行へ返済を行う
抵当権付きの資産のセール&リースバックに対応しているかどうかは業者により異なります。
Q. 資産の査定にはどれくらいの時間がかかる? 大体2週間〜1ヶ月程度かかります。
もし緊急の入り用で「明日までに資金が必要」「取引先への支払いが1週間後に迫っている」といった場合は、同じ資産売却でもファクタリングの方がおすすめです。
ファクタリングであれば最短即日で資金調達ができますので、気になる方はこちらをご覧ください。
【関連記事】 ファクタリングとは?仕組みや種類をわかりやすく解説
Q. 売却時に費用は発生する? セール&リースバックは、売買契約とリース契約の2つの契約を行うためこれらの契約に必要な諸経費が発生します。
例えば、不動産売却に関する費用には、
仲介手数料
売買契約の印紙代
などがかかります。
しかし、これらの費用は売却代金から支払い可能なので、手出しする必要はありません。
セールアンドリースバックまとめ
セール&リースバックの仕組みや特徴についてお分りいただけましたでしょうか。
セールアンドリースバックは、よく不動産が例に取り上げられますが、それ以外に機械や社用車なども買取の対象になります。
資金繰りに困った際には、自社が持っている資産の中で対象になるものがあるか探しておくといいでしょう。
セール・アンド・リースバック取引は、自社ビル等の不動産や機械設備等を売却し、その買手から当該物件のリースを受ける取引。
例えば、自社ビルのケースであれば、買手・貸手側はビルの所有権とリース料を受け取るものの使用はせず、売手・借手側がそのまま自社ビルとして使用し続ける。2015年には、シャープがニトリに本社ビルを売却して、その譲渡益を特別利益として計上し、賃貸借契約を締結して継続使用した事例があった。売手・借手側にとっては、物件を継続使用できることに加えて、資金調達や資産をスリム化できること等のメリットがある。
現行の日本基準では、当該取引がファイナンス・リースと判定された場合、売手・借手は売却損益を繰延処理し、リース資産の減価償却費の割合に応じ減価償却費に加減して損益計上する。オペレーティング・リースの場合は、原則、物件の売却損益を売却時に認識する。
一方、IFRS16号「リース」では、セール(売却)がIFRS15号「顧客との契約から生じる収益」の売却要件を満たす場合は売却取引およびリース取引、満たさない場合は金融取引として処理する。例えば、売手・借手が実質的な買戻権を有している場合などは、買手・貸手は当該資産に対する支配を獲得していないと判断され、売却要件を満たさないものと考えられる。また、リース取引はオンバランスする必要があるため、オフバランス化のメリットは失うことになる。
それは次項でタネ明かしです。
【リースバックの仕訳】
(借)リース資産 35, 459
/(貸)リース債務 35, 459
開始後の会計処理
セール・アンド・リースバック取引開始後は、通常のリース取引と同様に、リース料支払いと期末にリース資産の減価償却費計上の仕訳が発生します。
その際、長期前受収益(または長期前払費用)についても、整理が必要になります。
【設例2】
【設例1】に関し、X2年3月31日の仕訳をしなさい。
【リース料支払いの仕訳】
貸方現金1万円のリース料支払いですが、うち1, 773円が利息分(=残債35, 459×利率5%)、差し引き8, 227円がリース債務元本分の返済です。
(借)支払利息 1, 773
(借)リース債務 8, 227
/(貸)現 金 10, 000
【減価償却の仕訳】
(借)減価償却費 8, 865
/(貸)減価償却累計額 8, 865
・・・リース資産35, 459÷4年
ここで忘れてはならないのが、開始時の仕訳で立てた「長期前受収益」
【長期前受収益償却の仕訳】
(借)長期前受収益 865
/(貸)減価償却費 865
なぜ、こんな仕訳になるのか?
ファイナンス・リース取引の場合、譲渡損益を計上しないし、固定資産とリース債務を計上しますが、これは、 不動産を担保にしてお金を借りて、借りたお金で新たに不動産を買ったとみなす ということです。
そのため、売却額と同額の固定資産を資産として、リース債務を負債として、それぞれ計上して、お金を借りて不動産を買ったと同じ状況を、貸借対照表で表現します。
エイベックスの場合
エイベックスの場合、ファイナンス・リース取引とオペレーティング・リース取引のいずれでしょうか? ニュースリリースに、
当該固定資産の譲渡に伴い発生する譲渡益は、290億円を見込んでおり、2021年3月期第4四半期連結会計期間において特別利益として計上する予定です。 2020年12月24日付 エイベックス株式会社 ニュースリリース「固定資産の譲渡及び特別利益の計上に関するお知らせ」7. 今後の見通しより抜粋
とあり、 譲渡益を計上するため、「オペレーティング・リース取引」と考えられます 。
まとめ
「セール・アンド・リースバック」は、不動産の売却取引と賃貸借取引を同時に行うものです。
ですが、ファイナンス・リース取引に該当すると、借りたお金で不動産の購入をしたものと評価され、不動産が貸借対照表に残ります。
編集後記
今日は、クリスマス・イブですね。
だからといって、特に何をするわけでもなく、いつもと同じ日常を送ります。(知らんがな)
会計税務顧問: freee運用支援: IPO支援: 決算早期化支援: 連結決算支援:
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実質的に資金の借り入れと考えられるセールアンドリースバックについてのGAAP差異を考えてきました。
(基本的にセールアンドリースを行う場合、所有権移転の契約形態になっていることが多いと思われますが、当然ケースバイケースになりますので、契約条件を確認し取引全体から概要をつかむことが重要です)
上述したように、このようなケースでは採用する会計基準によりBS計上額や勘定科目は変わる可能性がありますが、 損益に与えるインパクトはありません 。
実務において、セールアンドリースバックを行う場合、(特にIFRS採用している企業の)経理サイドではなにかと業務負担が増えることが想定されますが、上記のポイントを押さえておくだけでも心理的負担は軽減できるのでは、と思い最後に記載させてもらいました。
※なお、文中の意見にわたる部分は筆者の私見であり、いずれの団体等の見解を代表するものではありません。
この講で学習すること
・セール・アンド・リースバック取引とは? ・セール・アンド・リースバック取引の会計処理方法(仕訳)
セール・アンド・リースバック取引とは
セール・アンド・リースバック取引とは、小難しそうなヨコ文字ですが、その文字のとおり、
(1)まず「セール」して(売って)
(2)そして「アンド」(次に)、「リースバック」する
取引です。
(1)何を「セール」するのか? 次に「リースバック」するわけですから、リースの対象となる資産、つまり固定資産です。
機械装置や備品など、購入して所有している固定資産を一旦売却して、売却資金を得られます。
(2)「リースバック」とは? でも、不要になったから売却したわけではないんです。
使うんです。
売却先からリースしてもらって、リース料払って、使用し続けます。
つまり、購入して自前の資産だったものを、やっぱやめて、リースに変える手続きです。
なぜ、セール・アンド・リースバック取引なんてめんどくさいことするのか? なぜこんなことするのか?